今回は、リリースビルドの手順です。
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以下、今回の本編になります。
1.キーストアの生成
Androidアプリをリリースするためには、アプリに署名するためのキーストアが必要です。まだキーストアを持っていない場合は、以下のコマンドを使用して生成できます。
> keytool -genkeypair -v
-keystore <キーストアファイル名 ※任意>.keystore
-alias <キーストア内でユニークにキーを識別するためのエイリアス名 ※任意>
-keyalg RSA -keysize 2048 -validity 10000
※上記の .keystore は拡張子です。
※上記キーストア生成は(プロジェクトフォルダ配下等ではなく)どこか安全なフォルダを作成して、その中で生成することが望ましいです。
例:
> keytool -genkeypair -v
-keystore my-release-test-key01.keystore
-alias my-test-key01-alias
-keyalg RSA -keysize 2048 -validity 10000
※途中、パスワード、その他の情報入力を要求され、入力後、キーストアが生成されます。
特にパスワードは忘れない様にして下さい。
2.キーストア情報の設定
プロジェクトのandroid/gradle.properties
ファイルに、キーストアの情報を追加します。
3.ビルド設定の更新
android/app/build.gradle
ファイルの signingConfigs
セクションにリリースキーの設定を追加する必要があります。以下はその一例です。gradle.properties
で設定した変数をここで使用します。
4.キーストアファイルの格納および隠蔽化
(1)キーストアファイルをPJフォルダへ格納
ここでは、appフォルダ直下に、上記キーストアファイルを格納します。
(2)キーストアファイルの隠蔽化
次に、キーストアファイルが誤って他人に漏れないように、隠蔽化しておきます。
①.gitignore
ファイルを探します。もしまだ存在しない場合は、新しく作成します。
②.gitignore
ファイルをテキストエディタで開きます。
③キーストアファイルの名前を .gitignore
ファイルに追加します。例えば、キーストアファイルが my-release-key.keystore
で、android/app
ディレクトリ内にある場合、以下のように追加します。
例1:android/app/my-release-key.keystore ※特定のキーストアファイルを隠蔽します
または、
例2:*.keystore ※全てのキーストアファイルを隠蔽します。
④.gitignore
ファイルを保存し閉じます。
⑤変更をGitにコミットします。
> git add .gitignore
> git commit -m “Add keystore to .gitignore”
これでキーストアファイルが .gitignore
に追加され、Gitによって追跡されなくなります。これにより、誤ってリモートリポジトリにプッシュして公開されるリスクを避けることができます。
5.リリースビルドの実行
全ての設定が完了したら、以下のコマンドを実行してリリースビルドを生成します。
> cd android
> .\gradlew assembleRelease
※上記でリリースビルドは成功です。
※このコマンドは、android/app/build/outputs/apk/release
ディレクトリにAPKファイルを生成します。(下図)
6.ビルドしたAPKのテスト
リリースビルドされたAPKを実際のデバイスにインストールしてテストします。
デバイスをPCに接続し、以下のコマンドでインストールします。
React Native リリースビルド手順は以上です。