初心者がフルマラソンで完走するための方法
前回(前回内容はこちら)は求心力と遠心力がテーマでした。
今回は、そのための準備運動がテーマです。
前回では、身体を前傾すること(重力を利用できる)や、腕を振り脚を前に勢いをつけること(遠心力を利用できる)の大切さについて、お話しましたが、覚えていますか?
「はい、覚えていますよ。」
「でも身体を前傾すると、ほんとうに身体が前につんのめっちゃって、ちゃんと走れませんよ!」
「腕と脚を勢いよく前に出すっていったって、ぴょんぴょん飛んじゃって、うまく走れませんでした!」
「それに、なんか脚のふくらはぎが痛くなっちゃいますよ、これじゃ長い距離なんて走れません!」
そうなんです、求心力と遠心力を、とにかく分かり易く説明したのですが、実際にはもっとほかにコツがあるんです。
そのコツとは、姿勢に秘密があります。
「脚力が弱くても、楽に走りたい」
フルマラソンで完走するために何をすればいいのか?
この大きな目標のために、今日は「脚の筋肉が弱くても、早く走れる姿勢」について、お話しますね。
今日のテーマは「走る姿勢」(中編)
今日のテーマは「走る姿勢」(中編)です。
「上半身を前傾させると、背中が曲がっちゃうんですよ」
「ていうか、前が見えないですよ」
確かにその通りです。上半身を前傾させると、首も下を向いてしまって、前が見えずらくなります。
短い距離をダッシュするだけならできそうですが、少し長い距離でも首が痛くなります。
前傾するのは骨盤
重力の助けを借りるために前傾するのは、実は骨盤なんです。骨盤とは腰の中心にある骨格なんですが、これを前に倒します。
これにより、求心力を得て、早く楽に走れるんです。
そのためには、大きく2つの動作が必要です。
(1)骨盤を中心に脚を動かす – 骨盤を前傾させ重力を利用する! –
歩くときに、後ろ足を強く蹴るのではなく、骨盤(腰)を前に落としこんでみてください。最初は脚の筋力はそれほど要りません。
「身体が前に倒れて、前足に力が入っちゃってきついです。」
その通りです、骨盤(腰)を落とし込むと、後ろ足の筋力は不要ですが、前足に衝撃が発生してしまいます。
そこで前足に衝撃を与えないために、今度は上半身を倒さずに(最初は、アゴを引いて胸を張って臍(おなかのヘソ)は正面に向ける感じで)、やってみてください。
この時、前足は曲げずに、まっすぐ出してみてください。
どうですか?あまり強い衝撃が前足にかからないで前進できましたよね?
これは、上半身をまっすぐ維持しながら、骨盤(腰)を前傾することで、股関節がスムーズに動いたからなんです。
/ 実際にやってみてくださいね /
この動きが「重力」を利用して前進していることになります。
(2)肩甲骨を柔軟にして腕を振る – 腕をきちんと振ることで遠心力を利用する! –
まず肩甲骨を柔軟にする体操(この体操については、こちら「中国三千年の歴史 – 練功十八法のすすめ -」を参考にしてください。肩甲骨を柔軟にする体操をご紹介しています。)をしてみてください。
肩甲骨がほぐれたら、肩甲骨(肩)を軸に両腕を振りながら、上記の(1)をやってみてください。
どうですか、骨盤(腰)を中心に走りやすくなるはずですよ。
肩甲骨を中心に腕を振る動きが、骨盤を中心に股関節が動きやすくなっているので、上記(1)の姿勢がとりやすくなったんです。
「なんかイメージが湧かないなぁ」
そんな方には、関連記事「走LIFE – ウォーキング編、他 -」をご覧下さい。少しイメージが湧いてきますよ!
肩甲骨がほぐれたら、肩甲骨(肩)を軸に両腕を振りながら、上記の(1)をやってみてください。
どうですか、骨盤(腰)を中心に走りやすくなるはずですよ。
これが、「脚の筋肉が弱くても、早く走れる姿勢」に近づくための一歩になります。
準備体操をしてから、やってみる
上記(1)骨盤の前傾と(2)肩甲骨を柔軟にして腕を振るということができると、自然と楽に走れるようになります。
/ これは少し練習すればできるようになります /
「走る姿勢」とは、この2つを効率よく使える姿勢のこと
つまり、この姿勢をずっと継続できれば、効率よく楽に早く走れるんです。
実は、そのための準備もあるんです。これは次回にお話しますね。
まとめ
- 正しく前傾させた骨盤を中心に股関節を動かし、求心力を利用して走ろう!
- 肩甲骨を柔軟にして腕を振り、股関節と連動させて遠心力を利用して走ろう!
次回
「走る姿勢」のための準備
次回は、上記の「走る姿勢」のための準備について、お話しします♪