Windows 11でAndroidスマートフォンをUSB経由で接続して、ファイル転送やAndroid Autoなどを選択し、開発者モードで開発作業を行う場合、Hyper-V上のWindows 10の仮想マシンでも同様のことを行いたいという場合があります。
しかしHyper-Vでは物理的なUSBデバイスを直接仮想マシンに割り当てる機能は直接は未サポートです。
そのため、仮想マシン内でUSBデバイスを認識させるには、いくつかの迂回策やツールを利用する必要があります。
そのうちの解決策として、Windowsのリモートデスクトップ機能を使用して、ホストマシンから仮想マシンに接続する方法があります。
リモートデスクトップ接続を介して接続された場合、USBデバイスを仮想マシンで使用できるようにリダイレクトすることが可能です。
以下は、その作業記録です。
1.リモートデスクトップ接続の有効化
(1)ホストマシンで、スタートメニューを開き、「システム」を検索して開きます。
(2)「リモートデスクトップ」を選択し、「リモートデスクトップを有効にする」をオンにします。
(3)「確認」をクリックして変更を適用します。
するとリモートデスクトップ接続が有効になります。
2.リモートデスクトップで接続
(1)リモートデスクトップクライアントを開きます。Windowsの場合は、「リモートデスクトップ接続」を検索して開きます。
(2)接続先の仮想マシンのIPアドレスまたはホスト名を入力し、「接続」をクリックします。
(3)必要に応じてユーザー名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
(4)必要に応じて証明書認証の画面を設定後、「はい」をクリックします。
するとゲストOSにリモート接続します。
3.USBデバイスのリダイレクション
USBデバイスのリダイレクションを直接リモートデスクトップ接続で行うには、通常、エンタープライズレベルのソリューション(ここでは「USB Network Gate」(仮想マシン版)を使用しています)が必要です。しかし、一部のサードパーティー製ソフトウェアを使用して、USBデバイスをネットワーク経由で仮想マシンにリダイレクトすることが可能です。
(1)「USB Network Gate」(仮想マシン版)をダウンロードします。
(2)ホストOS、ゲストOSの両方にインストールします。
(3)起動後、メールで送られてきたコードを入力してアクティベートすると、使用することができます。
(4)「ローカルUSBデバイス」タブをクリックします。
(5)(今回はandroidスマフォですが)デバイスをUSB経由で接続し、
一覧に追加されたUSBデバイスの「共有」をクリックします。
すると共有された旨の表示に変わります。
(6)ゲストOS側でも、同様に、アクティベート、起動後、「リモートUSBデバイス」タブを表示すると、(上記でホストOS側で追加した)USBデバイスが表示されますので、「接続」をクリックします。
すると、接続した旨の表示に変わります。
(7)(下図の様に)ホストOS側(つまりパソコン本体)にUSB接続したスマフォが、ゲストOS側で認識されていれば、成功です。
USBデバイスを仮想マシンで使用できるようにリダイレクトする手順(Windowsのリモートデスクトップ機能利用編)は、以上です。